BASFのUltramid® Deep Glossが、German Innovation Award 2018を「材料・表面」部門で受賞した。German Innovation Award 2018 は、今までよりも付加価値の高いソリューションを提供する、様々な業界の製品を表彰するために、German Design Council(ドイツデザイン評議会)から贈られる賞。2017年末に市場投入したUltramid® Deep Glossは、半結晶性ポリアミドの耐薬品性と非晶性プラスチックの高い光沢度および透過性を兼ね備えた特殊ポリアミド。同製品は、高い光沢度と耐久性を備えているためコーティングが不要であり、自動車内装コンポーネントに最適。 Ultramid® Deep Glossは、コンポーネントにピアノブラックの艶やかな表面をもたらす。これまでの製品とは異なり、精巧な保護コーティングは必要ない。この特殊ポリアミドは、耐紫外線性、耐傷つき性、耐薬品性を備えた光沢度の高い表面を可能にし、表面上で光と影の強いコントラストを実現する。Ultramid® Deep Glossを使用することで、設計者はピアノブラックの表面にリップル加工やウェーブ加工、ハンマー仕上げ、ライン、ダイアモンドなど、独自のテクスチャーを取り入れることが可能。また、未来の自動運転コンセプトに向け、触覚設計要素を表面の構造に取り入れた、統合型かつ機能的な設計を可能にする。
Ultramid® Deep Glossは、エアベントや装飾用トリム、車のドアのはめ込み、センターコンソール、ダッシュボードなどのコンポーネントに最適。開発の過程において、排出ガスや臭気に関する自動車業界の要件を考慮。ヒート&クール金型システム (金型昇降温機構を有するシステム)無しで加工が可能であり、また、コンポーネントのコーティングが不要なため、コスト削減につながる。
German Innovation Awardは、ドイツデザイン評議会によって今年初めて設立された賞であり、650件の応募があった。German Design Councilによってノミネートされた企業のみが授賞式に招待された。審査員は業界や科学界、様々な機関、金融セクターの独立した専門家で構成されている。イノベーションの水準、ユーザーのメリット、コスト効率のカテゴリーで応募内容の評価が行われた。また、社会的、生態学的、経済的なサステナビリティや、エネルギー、リソースの使用といった側面も考慮された。
BASFのUltramid® Deep Glossプロジェクトマネージャーのクサーヴァー・ホプフェンシュピルガー氏は、「今回の受賞を誇りに思います。受賞により、この材料の成功を確信することができました。自動車内装では、ピアノブラックの表面に対する需要が高まっています。また、耐久性だけでなく質の高さ、機能的な表面への需要も今後高まるでしょう。自動運転への移行において新たな運用設計が求められることから、この傾向は今後もさらに強まります。個性的な自動車内装を実現したいというお客様の要望を実現するため、ピアノブラックだけでなく他のカラーも提供していきます」と述べている。
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【特殊ポリアミド】BASF のUltramid Deep Gloss、German Innovation Award 2018受賞
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