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【熱可塑性炭素繊維中間材料】帝人、ボーイング社への材料供給開始

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 帝人(株)が展開する、熱可塑性樹脂を使用した一方向性プリプレグテープ(「テナックス TPUD」:ThermoPlastic UniDirectional)が、このたび、ボーイング社(本社:米国イリノイ州シカゴ、社長:デニス A. マレンバーグ)の認定を受けた。同社が展開する航空機の一次構造材向けに、今後「テナックス TPUD」の供給を開始する。
 帝人は、2016年6月にボーイング社との間で炭素繊維中間材料の材料認定契約を締結し、供給に向けて共同開発を進めてきた。このたびボーイング社への供給を開始する「テナックス TPUD」は、熱可塑性樹脂を母材としたテープ状のプリプレグ(炭素繊維シートに樹脂を染み込ませたもの)で、耐熱性や耐衝撃性、耐疲労特性などに優れているほか、成形時間の大幅な短縮が可能で、製造工程におけるコスト効率の向上に大きく寄与する。このたびの認定取得により、ボーイング社が今後就航を予定している次世代航空機への本格採用を見込み、今後2年以内に、ボーイング社指定の航空機部材メーカー向けに「テナックス TPUD」の供給を開始する。
 帝人は、炭素繊維事業の拡大に向け、航空機用途を注力分野の1つに定め、高強度高弾性率炭素繊維や熱可塑性樹脂を使用した一方向性プリプレグテープのほか、炭素繊維強化熱可塑性樹脂積層板、熱硬化性プリプレグ、ノンクリンプファブリック(一方向に並べた炭素繊維の束を化学繊維糸で縫いつけたシート)など、グローバル市場における川上から川下に至る用途開発を強力に推進している。このたびの認定を皮切りに、航空機向け炭素繊維製品のマーケットリーダーとしてソリューション提案力を一層強化し、2030年近傍までに航空機用途で年間900百万米ドル以上の売上を目指す。


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