大日本印刷(株)(DNP)は、カーナビゲーションシステムなどの車載用ディスプレーの外側の額縁(ベゼル)が無い、“ベゼルレス”タイプに最適で、しかも事故の衝突時に割れたガラスの飛散を防ぐ「高機能ガラスカバー」を開発した。
ガラスのエッジとコーナーをフィルムでカバー
近年、カーナビゲーションシステムにおいては、ベゼルレスタイプのディスプレーが登場し、画面を最大限に活かしたデザイン性が評価され、特に高級車での採用が広がっており、最表面にタッチパネル用ガラスカバーが使われるケースが増えている。そのため、事故の衝突などでガラスカバーが割れ、ケガをしないように、強化ガラスを採用する必要性が高まっているが、現時点では強化ガラスは高価であり、コスト負担が大きくなるといった課題がある。 今回DNPが開発した「高機能ガラスカバー」は、ガラスのエッジとコーナーまでをフィルムでカバーした構造で、事故時のガラスの飛散を防ぐとともに、強化ガラスよりも安価なソーダライムガラスを採用することで、大幅なコスト削減を実現した。
【DNPの「高機能ガラスカバー」の特長】
■事故の衝突時に、割れたガラスの飛散を防ぐ
■強化ガラスより低価格なソーダライムガラスを採用することで、大幅にコストを削減する
■低い反射率と優れた耐擦傷性を両立させたDNPの「反射防止フィルム」を使用している
■ベゼルレスタイプのディスプレーに対応可能
■車載用途のほか、ラップトップPC等のディスプレーにも適用可能
【今後の展開】
DNPは、今回開発した「高機能ガラスカバー」を国内外の自動車部品メーカーに販売し、車載用カーナビゲーションシステムへの採用を図るとともに、次世代自動車におけるディスプレーの前面板への展開を目指す。
なお、製品は12月4日(水)~6日(金)に幕張メッセで開催される「第10回高機能フィルム展」のDNPブースで展示されるとともに、ミニセミナーによる紹介も行われる。