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【バイオプラスチック成形品】カミーノ、紙とPLAを複合した「PAPLUS」開発

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 リサイクル素材開発ベンチャーの(株)カミーノは、紙と植物由来生分解性樹脂(PLA:ポリ乳酸)を複合した低環境負荷の新素材「PAPLUS(R)(パプラス)」を開発した。この製品は、牛乳パックや企業排出古紙をトウモロコシやサトウキビ由来のPLAと複合させることで、石油由来樹脂成分をほぼ0%に削減すると同時に、紙の資源循環を実現することが可能なバイオプラスチック成形品。
 これまでPLA等のバイオプラスチックは、耐熱性や耐久性、そして成形の難しさなどが指摘されていたが、これらの課題を、生分解性プラスチック成形の第一人者である小松技術士事務所の特許技術を活用することにより克服し、大量生産が可能となった。本製品は、まず食器や容器、日用品、建築資材、自動車内装材等での用途を見込んでいる。
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<PAPLUS(R)の特徴>
・使い捨て石油由来プラスチック製品の代替品としてだけでなく、リユース用製品にも耐え得る十分な強度
・電子レンジや食洗器対応の耐熱性(約120℃)付加が可能 *プレミアムグレードの場合
・カーボンニュートラル(CO2排出量対PP比75%減) *カミーノ調べ
・食品衛生法(厚生省告示第370号)準拠 *プレミアムグレードの場合
・最終廃棄時、粉砕することにより、リサイクルが可能。もしくは、堆肥化設備(コンポスト)や土中で微生物の働きにより水と二酸化炭素に分解される(空気中では分解しない)。
 今年10月には、バイオプラスチック製品への代替需要の大きい欧州で開催された世界最大規模のプラスチック見本市K2019にて、PAPLUS(R)の成形品を展示し好評を博した。現在までに、欧州系化粧品メーカー、日用品メーカー向け等に試作品を製作しており、2020年前半には商品化を予定している。なお本製品は、2019年12月7日(土)まで開催中の「エコプロ2019」(会場:東京ビッグサイト)の同社ブースに展示されている。
 カミーノの深澤幸一郎代表取締役は次のようにコメントしている。
 「私たち日本人にとって親しみ深い紙や自然由来の原料と、世界に誇る日本のものづくり技術とを組み合わせることで、世界でもまだほとんど普及していない石油由来成分ほぼ0%というプラスチック代替素材が開発できたことを大変うれしく思います。昨今、日本のプラスチック問題における対応の遅れが海外から批判を浴びることがありますが、そのような指摘を跳ね返すべく、本製品PAPLUS(R)(パプラス)が、地球規模で広がるプラスチック削減への取り組みに向けた、日本発の強力なソリューションの1つとなるよう、引き続き研究開発を続け、グローバル市場での普及につなげたいと考えています」


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