国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、「非可食性植物由来化学品製造プロセス技術開発(事業期間:2013年度~2019年度)」において、石油由来化学品原料からの転換や二酸化炭素排出量の削減を目的として、非可食性バイオマスから最終化学品までの一貫製造プロセスの開発に取り組んでいる。この研究開発を進める上で、植物由来の新材料として多様な応用が期待されるセルロースナノファイバー(CNF)の社会実装をより確実なものとするため、2017年度から「CNF安全性評価手法の開発」に取り組んできた。
今般、同事業で国立研究開発法人 産業技術総合研究所(AIST)、王子ホールディングス(株)、第一工業製薬(株)、大王製紙(株)、日本製紙(株)と共同でCNFを取り扱う事業者などを対象にCNFの安全性を適切に評価・管理するため、環境試料や生体試料中の微量なCNFを検出・定量する手法の開発や、吸入影響試験や経皮影響試験などの有害性試験手法の開発、CNF粉体およびCNF応用製品の製造・使用・廃棄プロセスなどにおけるCNFの排出・暴露可能性に関する評価手法の開発を行い、確立した試験手法や評価手法を「セルロースナノファイバーの検出・定量の事例集」「セルロースナノファイバーの有害性試験手順書」「セルロースナノファイバー及びその応用製品の排出・暴露評価事例集」として公表した。
これらの文書類はAIST WEBページからダウンロードできる。
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今般、同事業で国立研究開発法人 産業技術総合研究所(AIST)、王子ホールディングス(株)、第一工業製薬(株)、大王製紙(株)、日本製紙(株)と共同でCNFを取り扱う事業者などを対象にCNFの安全性を適切に評価・管理するため、環境試料や生体試料中の微量なCNFを検出・定量する手法の開発や、吸入影響試験や経皮影響試験などの有害性試験手法の開発、CNF粉体およびCNF応用製品の製造・使用・廃棄プロセスなどにおけるCNFの排出・暴露可能性に関する評価手法の開発を行い、確立した試験手法や評価手法を「セルロースナノファイバーの検出・定量の事例集」「セルロースナノファイバーの有害性試験手順書」「セルロースナノファイバー及びその応用製品の排出・暴露評価事例集」として公表した。
これらの文書類はAIST WEBページからダウンロードできる。

公開文書類の概要
(1)「セルロースナノファイバーの検出・定量の事例集」
CNFの安全性評価を行うには、環境試料や生体試料中のさまざまな有機物や固形物の存在下でも微量なCNFを検出・定量できる手法が必要。しかし、CNFは、植物起源の有機物であること、特徴的な元素を持たないこと、高分子であること、吸光度が小さいことなどから、検出・定量が難しく、確立した検出・定量手法がないのが現状。そこでCNFの検出・定量手法として、酸分解法、酵素分解法、熱分解法の適用・開発を進めてきた。本書は、それらの手順や測定事例、注意点などについてまとめたもの。
(2)「セルロースナノファイバーの有害性試験手順書」
CNFの有害性試験のための試料調製、特性評価、吸入影響試験、経皮影響試験などに関する手順をまとめたもの。特性の異なるCNFを被験材料に、これらの手順に基づいて得られた評価結果や知見について収載し、CNFを取り扱う事業者や関連する試験機関が利用しやすいように構成した。なお、本書に準拠して得られた試験結果は、CNFの有害性すべてについて保証するものではない。
(3)「セルロースナノファイバー及びその応用製品の排出・暴露評価事例集」
CNFの製造現場調査や模擬排出試験の実施により、CNFの製造・使用時の排出・暴露や、CNF複合材の加工・摩耗・劣化時の排出・暴露を評価した。また、将来的に実用化されるであろうCNF応用製品を整理し、代表的な製品ケースについて、暴露シナリオに基づく評価を行った。さらに、CNFが環境中で使用・廃棄された場合の安定性や分解性を評価するために、生分解性試験を行った。本書は、それらの評価事例をまとめたもの。
(1)「セルロースナノファイバーの検出・定量の事例集」
CNFの安全性評価を行うには、環境試料や生体試料中のさまざまな有機物や固形物の存在下でも微量なCNFを検出・定量できる手法が必要。しかし、CNFは、植物起源の有機物であること、特徴的な元素を持たないこと、高分子であること、吸光度が小さいことなどから、検出・定量が難しく、確立した検出・定量手法がないのが現状。そこでCNFの検出・定量手法として、酸分解法、酵素分解法、熱分解法の適用・開発を進めてきた。本書は、それらの手順や測定事例、注意点などについてまとめたもの。
(2)「セルロースナノファイバーの有害性試験手順書」
CNFの有害性試験のための試料調製、特性評価、吸入影響試験、経皮影響試験などに関する手順をまとめたもの。特性の異なるCNFを被験材料に、これらの手順に基づいて得られた評価結果や知見について収載し、CNFを取り扱う事業者や関連する試験機関が利用しやすいように構成した。なお、本書に準拠して得られた試験結果は、CNFの有害性すべてについて保証するものではない。
(3)「セルロースナノファイバー及びその応用製品の排出・暴露評価事例集」
CNFの製造現場調査や模擬排出試験の実施により、CNFの製造・使用時の排出・暴露や、CNF複合材の加工・摩耗・劣化時の排出・暴露を評価した。また、将来的に実用化されるであろうCNF応用製品を整理し、代表的な製品ケースについて、暴露シナリオに基づく評価を行った。さらに、CNFが環境中で使用・廃棄された場合の安定性や分解性を評価するために、生分解性試験を行った。本書は、それらの評価事例をまとめたもの。