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【印刷インキ用溶剤】昭和電工、特殊グラビア印刷用のNPACの生産能力増強を完了

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 昭和電工(株)は、特殊グラビア印刷用インキの溶剤として使用される酢酸ノルマルプロピル(NPAC)の生産能力増強を完了した。

 NPACは、主として食品包装用の特殊グラビア印刷用インキ向けに使用される溶剤。これまでインキ向けの溶剤としてはトルエンやMEK(メチル・エチル・ケトン)が多く使用されているが、揮発性有機化合物の排出規制強化に伴い、それらに代わる酢酸エステル系の溶剤として、安全性が高く、また代替使用が容易なNPACの需要が高まっている。近年ではNPACの国内需要は年率10%超で拡大している。

 これまで、昭和電工では2009年末に大分コンビナート内に年産13000トンの生産設備を建設、2010年2月より本格的な生産を開始、販売してきた。市場での需要拡大に伴い、安定的に高品質な製品を顧客へ供給するため、2016年には設備のボトルネック解消により、16000トンまで生産能力を引き上げた。今回、大分コンビナートでの定期修理にあわせて設備改造を実施し、年産18200トンまで生産能力を増強した。

 特殊グラビア印刷は、濃淡などの色表現性に優れていることから、色彩ゆたかな深みのある印刷画像が求められる菓子や冷凍食品などの外装フィルムに主に使用されている。特に食品包装用グラビアインキの需要は、日本のみならず、アジアをはじめとする海外市場においても進んでいる。その他、NPACは接着剤や光学フィルムの分野、抽出溶剤としての需要も期待されている。


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