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【FPD】メルク、液晶ディスプレイ50周年を記念し 新しい液晶単品材料を「SIDディスプレイ・ウィーク」で発表

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  サイエンスとテクノロジーの分野における世界有数の企業であるMerck(以下メルク)は5月14日、米国カリフォルニア州のロサンゼルス・コンベンションセンターで開催された「情報ディスプレイ学会(SID)ディスプレイ・ウィーク2018」で、「Power to the Pixel – 次世代ディスプレイ材料」をテーマに、幅広いディスプレイ・ソリューションのラインナップを展示した。この展示会にて、メルクはLicristal(R)のサブブランドの新製品として、高性能液晶単品材料のXtraBright™(透過率向上)、XtraBoost™(品質と信頼性向上)、XtraBrilliant™(コントラスト向上)を発表した。
 メルクのディスプレイソリューションズ事業統括責任者のマイケル・ヘックマイヤー氏は次のように述べている。
 「メルクはディスプレイ産業のパートナーと緊密に協力し、次世代のディスプレイの実現に向けて、正確に目標となる物性値や品質に対応する新しい高性能のソリューション開発に継続的に取り組んでいます。50年前に最初の液晶ディスプレイ(LCD)が開発されて以来、変化の激しい市場をリードするサプライヤーとして、メルクが設計の改善、製造プロセスの効率化、光学特性の改善を可能にする革新的な材料を供給し続けてきたことを自負しております。これからも、私たちは広範な知見と専門性をいかし、ディスプレイ向けに加え、ディスプレイ分野を超えた液晶のソリューションとアプリケーションを開発していきます」

メルク創業350周年と液晶ディスプレイ誕生50周年の歴史を祝して
 1668年にブリードリッヒ・ヤコブ・メルクが設立した会社は、世界最古の医薬・化学品会社「メルク」となった。そして現在、グローバルに展開するサイエンスとテクノロジーの企業となり、350年にわたり好奇心を原動力に人類の進歩に貢献する事業を続けてきた。だからこそ、メルクは20世紀初頭より液晶の応用研究の先駆者として、ディスプレイ材料を幅広く提供している。そして今年、世界初のLCD開発から50年となるのを記念し、メルクはSIDディスプレイ・ウィークにて産学界の著名な講演者を招いて開催される記念イベントに協賛した。メルクからは、ディスプレイソリューションズ事業部開発担当シニアバイスプレジデントのマーク・ヴェラール氏が「The (R)evolution of Liquid Crystals (液晶の発展/革命)」と題して講演を行った。

XtraBright™、 XtraBoost™、 XtraBrilliant™: 革新的な液晶単品材料
 現在と将来のトレンドを見据え、メルクは液晶ミクスチャー物性値改善のための大きな開発投資を行い、革新的な液晶単品材料を生み出す開発力を強化した。透過率とコントラストの向上、品質と信頼性の強化に注力して最先端の液晶単品材料の改善を重ね、新しい高性能液晶材料「Xtra™」にて、あらゆる面で最高性能を実現した。この最新かつ最高性能の液晶単品材料は、究極の透過率を達成したXtraBright™、優れたコントラストを持つXtraBrilliant™、無比の信頼性を誇るXtraBoost™の3つのカテゴリーに分かれる。メルクは、現在のディスプレイ市場のトレンドに合わせて、設計の可能性を広げディスプレイ製造における費用対効果を上げ、Licristal(R)サブブランドとして、液晶単品材料とミクスチャーを継続的に開発・量産化している。メルクは、顧客との密接なパートナーシップを通し、それぞれカスタマイズされた液晶ミクスチャーに最適な組み合わせで高性能の「Xtra™」シリーズの単品材料を配合し、求められる特性を満たすことができる。

革新と高品質: 業界最大のディスプレイ材料のラインナップ
 メルクはディスプレイメーカー向けに、業界でも最多の種類の高品質材料やソリューションを提供している。メルクの製品群は今日のディスプレイ技術の発展に大きく貢献してきた。さらにメルクは高性能液晶、光学フィルム用材料、フレキシブル・ディスプレイ向け有機半導体(OTFT)、量子ドット材料、フォトレジスト、リアクティブメソゲン(UV硬化型液晶材料)、およびディスプレイのバックライト用の高耐久LED製品群などで業界の未来を牽引している。2017年、メルクはSelf-Aligned Vertical Alignment(SA-VA)液晶技術を発表した。従来のPS-VA液晶技術と同じく、主に高画質テレビやサイネージ用途などの大型ディスプレイや車載用途に対応している。また、省電力のUltra-Brightness Fringe Field Switching(UB-FFS)技術は特にスマートフォンやタブレットに最適化した透過率と高解像度を実現している。UB-Plusは省エネルギー化した究極の高解像度の薄型液晶テレビなどの、非モバイル用途に特化した技術。さらに、メルクはディスプレイ領域を超えた液晶ウィンドウ技術など液晶の新しいアプリケーション開発に注力し続ける。
 メルクの有機EL材料は、ハイエンドテレビやスマートフォンなどで鮮やかな色、あらゆる視野角からの鮮明な画像、高コントラスト、および完璧な黒表示画質などを可能にするもので、ディスプレイ業界において重要性がますます高まっている。また、薄型で、折り曲げるなど自由な変形が可能な、非常に省電力な性質をもつ有機ELならではのディスプレイ用途が広がっている。さらには、拡散光源として自動車のライトの設計にも変革をもたらしている。将来的には、有機EL技術により建物の天井や壁を情報パネルに変えることができるかもしれない。
 このような将来の用途を可能にするために、メルクはLivilux(R)ブランドのもとで高効率の有機EL材料を開発し、真空蒸着方式や印刷方式向けの有機EL材料を提供している。さらに、2017年に韓国の製品研究所の生産量を2倍にするなど、メルクは有機ELへの投資を加速している。 また、中国で最初の有機EL製品研究所を2018年後半に開設予定。


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