NTT印刷(株)は、偽造抑⽌印刷技術「可変潜像印刷技術」の特許を取得した。
■ 特許番号 :特許第6328187 号
■ 特許出願⽇:平成28 年8 ⽉4 ⽇
■ 特許登録⽇:平成30 年4 ⽉27 ⽇
■ 特許権者 :東京都港区芝浦3-4-1 グランパークタワー14F NTT印刷株式会社
<背景>
これまで、複写機やスキャナー等のデジタル機器を使⽤した印刷物の偽造⾏為への対策として、視認が難しい⽂字やデザイン等を印刷する「潜像印刷技術」が活⽤されてきた。
しかし、これまでの「潜像印刷技術」では、1 枚1 枚に異なる⽂字・デザインを印刷することが難しく、シリアル番号や顧客番号といった、顧客ごとに異なる情報の印刷が必要な印刷物等への活⽤は進んでいなかった。
<特許技術の概要>
今回特許を取得した「可変潜像印刷技術」は、インクの濃度調整等で潜像⽂字・デザインを印刷する既存の技術と組み合わせ、潜像⽂字・デザインを印刷物1 枚1 枚に異なる可変データとして印刷することを可能にする技術。また、通常のインクで潜像⽂字・デザインを印刷することができるため、特殊なインクを利⽤する必要がない。
<活⽤⽅法>
「可変潜像印刷技術」を活⽤して、印刷物内に「視認できる可変データ」と、「潜像印字による可変データ」の双⽅を印刷しておく。複写等により偽造された印刷物には、潜像印字による可変データが印刷物内に視認できる状態になるため、その有無を確認することで、偽造が疑われる印刷物を容易に判別することができるなど、本技術の活⽤によって、より⾼度な偽造印刷物抑⽌対策が可能となる。
※クーポンにおける本特許技術の活⽤イメージ
*複写等により潜像印字部分が視認可能になるため、本印刷物が複製品であることの判別が可能。
*潜像印字部分のデータの内容や、視認データとの組み合わせは印刷物の発⾏者が⾃由かつ多様なパターンで設定することが可能であることから、第三者による偽造が困難となる。
<想定する利⽤シーン>
特殊なインクを使わないため、店舗等で多く使われるチケットやクーポン券、公的機関等の各種証明書類の印刷等に安価に利⽤できる。