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【紙・板紙】日本紙パルプ商事、東南アジアで卸売事業を行うSpicersグループを子会社化

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 日本紙パルプ商事(株)は、9月26日の取締役会で、東南アジアにおいて紙・板紙を中心とした卸売事業を行うSpicers Paper (Singapore)Pte Ltd(以下Spicers SG)およびSpicers Paper (Malaysia)Sdn Bhd(以下Spicers ML)の発行済株式の全てを取得し、両社を完全子会社化することについて決議し、株式譲渡契約を締結した。

1.株式の取得の目的

 同社は、2017年度よりスタートした「中期経営計画2019~Paper, and beyond~」において、基幹事業である「国内卸売」を中心に、「海外卸売」「製紙・加工」「資源・環境」「不動産賃貸」の各重点分野において事業の拡充に努めている。

 「海外卸売」については、2010年に米国独立系大手紙商であるGould Paper社およびその傘下にある欧州の紙流通事業の買収、2012年にインド全土に販売網を有する紙商であるKCT Trading社への出資、2017年にはオセアニア地域最大の紙商であるBall & Doggett Group社の株式の51%取得などを通じ、同事業の規模拡大に注力している。

 現在、同社グループの海外拠点は、22カ国、87カ所となっており世界トップクラスの紙・板紙流通ネットワークを構築している。今後も、各国において地場に根ざしたグローカルな企業活動を展開し、海外卸売事業における収益力向上に努め、「世界最強の紙流通企業」をめざし新たな挑戦を続けていく。

 今回子会社化を行う予定のSpicers SG、およびSpicers MLが所在するシンガポール、マレーシアの紙・板紙需要は各々663千トン、1,934千トンと小規模であるものの、同地域の国内生産比率が低いことから、その多くを輸入に頼っており、歴史的に紙商がその役割を担っている。昨今、印刷用紙分野の需要は漸減傾向にあるが、両国の緩やかな経済成長に伴うパッケージ分野やデジタル印刷分野の需要が牽引し、今後も紙・板紙需要は堅調な伸びが期待される。シンガポールにおいては、印刷・情報用紙に強みを有する同社100%会社の紙商JPP Far East(S)Pte. Ltd.に加え、パッケージやデジタル分野に強みを持つSpicers SGを子会社化することで、豊富な品揃えを梃にバランスの良い販売体制を構築すると共に、両社資産を有機的に結合し経営効率化による顧客サービスの向上を図り、紙流通業界におけるリーディングカンパニーを目指す。マレーシアにおいても、同社子会社Japan Pulp & Paper(M)Sdn. Bhd.に加え、Spicers MLを子会社化することで、取扱商品の拡充、顧客サービスの向上、営業基盤の強化を図り、同国紙市場の更なる発展に寄与していく。

 今回の子会社化により、両国における紙流通業界における地位を飛躍的に高めると同時に、同社グループのグローバルネットワークの更なる強化・活用を推進し、同社グループとSpicers SG、およびSpicers MLが取り扱う多種多様な商品を相互に供給するシナジー効果を追求する。

2.異動する子会社の概要

①Spicers Paper (Singapore) Pte Ltd の概要 

2018 09 27 kamipa1

②Spicers Paper (Malaysia) Sdn Bhd の概要 

2018 09 27 kamipa2

(注)為替レートは、1 シンガポールドル83.0 円、1 マレーシアリンギット25.0 円換算を利用 


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