(株)ミマキエンジニアリングは、Sindoh社(韓国)との共同ブランド3Dプリンター「3DFF-222」の販売を2019年4月末から開始する。
「3DFF-222」はFFF(熱溶解積層)方式(※1)で最大造形サイズが210mm×200mm×195mm(W×D×H)のデスクトップ3Dプリンター。形状サンプルや試作品の造形はもちろんのこと、同社フラットベッドUVプリンターと組み合わせてお使いいただくことで、顧客のプリントビジネスに役立つ様々な提案が可能となる。
造形したプリント治具を使うことで、一点物の治具を安価に作成できるため、プリント品質安定化と治具作成費用のコストダウンに貢献できる。また、造形物に対してUVプリンターで加飾することで、立体的なフルカラーサインを作成できるため、アイキャッチ効果の高い屋内サインを作成できる。さらに、造形物を真空成形の型として活用することで、試作品の製作スピードアップとコストダウンにつながる。
造形用のフィラメントは、同社純正PLAフィラメントを使える。PLAはPoly-Lactic Acid(ポリ乳酸)の略で、トウモロコシやジャガイモに含まれるデンプンなどを原料にした植物由来のエコプラスチック。硬く、反りづらいという特性から前述の治具作成などに適している。
※1 FFF方式…フィラメント状の樹脂を熱で溶かしながらノズルから押し出し、積層することで立体物を成形する方式
主な特徴
1.フラットベッド型UVプリンターと相性抜群
プリント治具作成の内製化
「UJF-3042/6042MkII」や「UJF-7151 plus」でプリントを行う際、ワークを固定するためのプリント治具を使用するが、オーダーグッズなどの一点物はコストが高くなるため治具を作成せずにプリントすることが多く、位置合わせや水平出しが難しいという課題があった。「3DFF-222」を使用すれば、自社内で一点物のプリント治具を作成できるため、内製化による製作コストダウンとプリント品質の安定化を実現する。
造形物へのダイレクトプリントによる立体サイン作成
「3DFF-222」で造形した立体的な屋内サインやチャネル文字に対して同社UVプリンターでダイレクトプリントすることで、アイキャッチ効果の高いフルカラーサインを作成でできる。凹凸がある造形物に対しても、同社UVプリンターのプリント機能「LDモード」を使えば最大4mmの高低差も高い品質を維持したままプリントが可能。
真空成形の型作成
真空成形品を作成する際に必要な成形型を「3DFF-222」で造形できる。造形した成形型は、穴あけなどの特殊加工は不要。成形用フィルムへのプリントは同社「UJF-7151 plus」「JFX200-2513」に搭載可能な柔軟インク「LUS-350」で行える。極小ロットの成形や試作品などに適している。
組み合わせて使えるフラットベッドUVプリンター
2.簡単操作!各種安心安全機能
フィラメント自動供給
フィラメントの取付作業は、リールフィラメントを専用カートリッジに入れ本体にセットして完了。これだけでフィラメントがノズルに自動的に供給される。従来の小さな穴にフィラメントを通すような面倒な作業は不要。使用後も自動でフィラメントの切断が可能で、煩わしい作業が大幅に削減できる。
フレキシブルメタルベッド採用
「3DFF-222」は、造形テーブル(ベッド)を少し曲げるだけで、造形物をベッドからとり外す事が可能。スクレーパーを使用して造形物を外す必要のある3Dプリンターと違い、安全に作業ができる。また造形テーブル(ベッド)には安定造形を可能にする温度調節機能が内蔵されている。
ベッドレベリングアシスト
どんな3Dプリンターも、造形テーブル(ベッド)を水平に保つことが完璧な造形を行う上で最も重要なポイント。3DFF-222は自動でテーブルの水平誤差を測定、カラーモニターに作業指示を示する。これにより常に一定の水平を保ち安定した造形ができる。
リモートモニタリング
造形のプロセスを遠隔監視するためのカメラとLED照明を搭載している。スマートフォンやタブレットにモバイルアプリをインストールするだけで、お好きな場所から造形の進行状況を確認することが可能。
HEPAフィルターを採用
HEPA(High Efficiency ParticulateAir)フィルターは、空気清浄が求められる分野で使用されている高性能フィルター。3DFF-222には、このフィルターが採用されており、周囲に汚れた空気を排出させない仕組みとなっている。
静音設計の3Dプリンター
優れた性能のモータードライバーを採用し、造形時の騒音レベルが45dB(美術館の騒音程度)にまで抑えられている。プリンターの隣で別の作業をしていても、造形中の音が邪魔することはない。