石灰石を主原料とし、原料に水や木材パルプを使用せず、紙やプラスチックの代替となる新素材「LIMEX(ライメックス)」を開発・製造・販売する(株)TBMは、日揮(株)、サウジアラビア国家産業クラスター開発計画庁(NICDP)と、サウジアラビアにおけるLIMEXの事業展開の可能性を検討するための基本合意を締結した。今後、本基本合意に基づきサウジアラビアにおけるLIMEX事業のフィージビリティスタディを進めると同時に、本件を皮切りにLIMEX事業のグローバルでの展開を積極化していく。
TBMは国内においては2015年2月に経産省の助成金を受け第一工場を立ち上げ一部製品の販売を開始するとともに、 次の量産工場の基本計画を日揮とともに進めている。 並行して、2016年7月にはシリコンバレーにアメリカ法人を設立し海外でのマーケティングを行い、 グローバル展開の準備を進めていた。NICDPはサウジアラビアの閣僚承認により設置されたプログラムで、 同国の産業の成長と多様化を推進すべく、 サウジアラビア国内の産業とグローバル製造業のパートナーのパートナーシップを支援している。
従前よりTBMではLIMEXのグローバルでの工場・技術輸出を見据えて活動していたが、この度、LIMEXの水を使わず紙やプラスチックに代わる製品を製造できる技術(世界43カ国に特許出願中。 うち6カ国にて登録査定済み)が、 サウジアラビアにおいて水資源の課題や石油産業以外での雇用創出に貢献する可能性があり、 かつサウジアラビアの2030年までの経済改革計画「サウジビアラビア・ビジョン2030」にも沿った事業である点がNICDPから高く評価され、その可能性をより具体化すべく、今後TBMとNICDPに、中東含む海外でのプラント建設ならびに事業に豊富な経験を持つ日揮を含めた3社で、LIMEXのサウジアラビアでの事業展開に関するフィージビリティスタディを行っていく。
TBM、日揮、およびサウジアラビアのNICDPは、今後LIMEXのサウジアラビアでの事業展開に向けてローカルパートナーの特定、工場進出のロケーションや関連する法規制などを検討していくため、 以下の実施を通じて3社の役割や支援内容を協議する。
・LIMEXに関する前提情報の収集(紙、プラスチックの用途、国内生産および輸入量、その他需要に関する情報)
・サウジアラビアでのLIMEX事業展開に関するフィージビリティスタディのスコープと進め方の協議
・サウジアラビアにおけるLIMEX事業推進に関するパートナーの探索
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【石灰石+樹脂素材】TBM、サウジアラビアでのLIMEXの開発・製造活動に向けた検討開始。日揮、サウジアラビア国家産業クラスター開発計画庁と基本合意締結
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