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【高周波誘導加熱システム】三菱重工業とPrimetals Technologies、米ABP Induction Systemsを買収

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 三菱重工業(株)とPrimetals Technologies, Limitedは、高周波誘導加熱炉および電磁誘導加熱システム(以下、誘導加熱(注))の世界メーカーである米国のABP Induction Systemsを、未公開株式投資会社のCM Acquisitions, LLCから買収する。ABP Induction Systemsは自動車OEMメーカーや同部品メーカー、産業用機器メーカー、独立系鋳造メーカー、鉄鋼プラントメーカー、鉄鋼メーカーなどの優良顧客企業に誘導加熱製品と包括的なサービスを提供している。三菱重工業とPrimetals Technologiesは、共同でABP Induction Systemsの株式を取得する形で、関係当局の承認次第となるが、2019年8月末の買収完了を予定している。買収後は、Primetals Technologiesとの緊密な連携のもとに事業活動を進めていく。
 ABP社は、鉄鋼および非鉄金属の鋳造、製鋼および鍛造のための最新設備を提供しており、主な製品は、誘導加熱システムのほか、誘導溶解炉、保持炉、注入炉となる。ABP Induction Systemsは全世界1,600カ所以上に製品を供給している。同社は特にアフターマーケットサービス事業を得意としており、顧客へ製品ライフサイクル全般にわたり包括的なアフターマーケット・ソリューションを提供している。同社は事業拠点をドイツ、米国、中国、インド、メキシコ、ロシア、南アフリカ、スウェーデン、タイの主要工業地帯の近くに戦略的に配置している。
 Primetals Technologiesの飯島 悟取締役会長兼CEOは次のように述べている。
 「ABP社の誘導加熱システムは、Primetals Technologiesの主力製品であるエンドレス圧延生産設備にとって最も重要な機器の1つで、同製品の競争力に寄与しています。ABP Induction Systemsが三菱重工業グループの一員となり、より緊密な関係を構築することで、更に向上した技術を顧客へ提供することが可能となります。また、同社の誘導加熱およびその関連技術と、金属・鉄鋼業界において世界的に展開している当社のエンジニアリング、プラント建設、ライフサイクルサービスやデジタリゼーションとを結びつけることができます。ABP Induction Systemsの豊富な経験とノウハウは、エンドレス圧延生産設備だけでなく、新興市場におけるミニミルや条鋼圧延プラントなど、当社が顧客へ提供している幅広い製品を確実に進歩させてくれます」
 ABP Induction SystemsのTill Schreiter CEOは次のように述べている。
 「ABP Induction Systemsの誘導加熱技術と技術を重視する社風は、三菱重工業とPrimetals Technologiesの両社にスムーズに受容れられるでしょう。両社とより緊密に連携することは、ABP Induction Systemsにとって更なる成長が期待できます。それはまた、三菱重工業とPrimetals Technologiesへの貢献も可能であると期待しています。ABP Induction Systemsは、三菱重工業とPrimetals Technologiesが持つ世界的なリソースを利用できるようになることで、更にプレゼンスを高めることができるだけでなく、新しいビジネス分野の開拓や更なるデジタリゼーションの推進も可能となります。これにより、私たちの会社や従業員、顧客に対して長期的な安定・成長を約束できるでしょう」
 なお、ABP Induction Systemsの買収は、Mitsubishi Heavy Industries America, Inc.とPrimetals Technologies USA LLCによる持分取得により行われる。
*誘導加熱(Induction Heating、IH:高周波誘導加熱、電磁誘導加熱)は、電流と磁力の原理を活用して金属などを非接触で自己発熱させる方式。


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