(株)共進ペイパー&パッケージ(本社:兵庫県神戸市、鍛治川清司社長)と、ハイデルベルグ・ジャパン(株)は、共進ペイパー&パッケージの関東工場において、2019年11月7日、報道関係者を招き、日本初号機となるB1サイズの紙への印刷を可能にする、インクジェット(IJ)デジタル印刷機「Primefire106(プライムファイア106)」の起動式典を執り行った。
共進ペイパー&パッケージは、オリジナルパッケージの小ロット、短納期での製造・印刷オンラインサービス、ハコプレ(Hacoplay)で、2013年、業界でいち早くWeb to pack、つまり、パッケージの印刷通販をスタートした会社。業界の中でも先駆者と位置付けられる共進ペイパー&パッケージが、幾つかの選択肢の中から、実機の見学、そして、さまざまな試験を重ねた上で、ハイデルベルグのプライムファイア106を選択したのは、(1)デジタル印測機としての完成度の高さと、(2)色、見当ともに群を抜く高い品質、からであった。
起動式典当日は、共進ペイパー&パッケージ常務取締役で、ハコプレ事業部長の鍛治川和広氏より、歓迎の言葉が述べられた後、11月1日に新しくハイデルベルグ・ジャパンの代表取締役に就任したヨルグ・バウアー氏が、「共進ペイパー&パッケージ様に導入させて頂いたプライムファイア106は、日本での1号機です。世界では、弊社のウィスロッホ-ヴァルドルフのショールーム機を合わせると7号機目になります。プライムファイア106は、7色のマルチカラーテクノロジーを使ったB1インダストリアルIJデジタル印刷機で、新しいアプリケーションと製品によって、新たなビジネスチャンスを共進ペイパー&パッケージ様とそのクライアント様に提供します。共進ペイパー&パッケージ様は、既にオンラインで箱のデザインや注文が簡単にできる革新的なWeb to packビジネス、“Hacoplay”を成功させており、私たちのプライムファイア106は、さらにそのビジネス拡大していくことにお役立て頂けると思います。そして、共進ペイパー&パッケージ様と私たちのパートナーシップは、私たちにとっても本当に有益なものです。何故なら、私たちは、これから、日本の先進的なお客様から、品質と生産性におけるニーズを学ぶことができるからです。イノベーティブな会社である共進ペイパー&パッケージ様に私たちのプライムファイア106を選択して頂いたことは、ハイデルベルグにとっては大きな誇りです。私たちハイデルベルグ・ジャパンはこれからも共進ペイパー&パッケージ様のビジネスを100%サポートしていきます。そして、生産性と品質において、今後もますますWIN-WINの関係になることを確信しています」と述べた。
続いてハイデルベルグ・ジャパンのデジタルテクノロジー本部デジタルビジネス部部長の西野元庸氏が、プライムファイア106の(1)実績のあるマルチカラーテクノロジーでPantoneの色領域の95%をカバーする7色IJシステム、(2)世界最高峰のハイデルベルグ社の枚葉印刷機スピードマスターXLがベースになっていること、(3)1枚当たり120億滴のインクドロップをコントロールする高精度システム、であること等、従来のデジタル印刷機とは一線を画する優れた特徴について説明。
その後、プライムファイア106の専用新工場に移動し、テープカット、そして、起動式が行われた。起動式後は、プライムファイア106でなければ再現できない絵柄の印刷が実演され、フィーダからデリバリ部に至るまで、機械の詳細について説明がなされた。 最後に鍛治川和広氏が、今後への熱い抱負として、「まず1つ目は、パッケージ領域の拡大です。今後、プライムファイア106でB1サイズに対応できるので、ハコプレ事業の100%がデジタル印刷機で対応できるようになります。特色とサイズ拡大によるパッケージのデジタル領域拡大は大きな変化です。それに加えて、オフセット以上に安定した繰り返し再現性が、コーポレートカラー等特色を扱う際、時間、ストレス等を削減することを期待しています。また今後は、ロットの大小によってオフセットとデジタルを切り替えるシームレスな運用を目指しています。パッケージ領域の中でのデジタルの活用は、ますます大きくなっていくと思います。2つ目は、紙袋サービスへの参入です。脱プラスチックの動きや環境問題などから、今後、ビジネスが拡大していくと捉えています。プライムファイアの導入で、特に小ロット分野でのビジネスチャンスを掴んでいきたいと思います。そして3つ目はB2B領域の拡大です。当社は『ほしいPOPを、ほしい時に、ほしい量だけ、ほしい価格で』提供できる専用サービス『ポップレ(Pop play)』を展開していますが、さらに新サービス『PPP(Pop play professional)』の提供を開始し、ポスター、POPなど、商業印刷に近い領域をプライムファイアで今後獲得していきたいと考えています」と、プライムファイア106を使って計画している3つの新しいビジネスプランを披露した。
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【IJ】ハイデルベルグのB1デジタル印刷機「Primefire106」日本初号機、共進ペイパー&パッケージで始動
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