E Ink® Holdings(以下、E Ink社)と、ソニー(株)の子会社であるソニーセミコンダクタソリューションズ(株)(以下、ソニーセミコンダクタソリューションズ)は、電子ペーパーディスプレイを活用した商品ならびに関連するアプリケーションおよび連携プラットフォームの企画・開発・設計・製造・販売などを担う合弁会社を設立することで合意した。
ソニーとE Ink社は2004年以降、様々な製品を通じて良好なパートナーシップを築いており、ソニーはE Ink社の電子ペーパーディスプレイを採用したデジタルペーパーなどを販売してきた。今回設立する合弁会社では、E Ink社が有する電子ペーパーディスプレイの開発や製造技術と、ソニーが行ってきた商品開発やマーケティングの知見を互いに生かすことで、電子ペーパーディスプレイを活用した新たな商品やシステムなどを創出し、市場の拡大を目指す。
合弁会社では、商品やアプリケーションを提供するほかに、パートナー企業とのサービスやシステム連携などに基づく事業の展開を様々な業態の事業者に働きかけ、市場の活性化および新市場の創造を推進していく。将来的には電子ペーパーディスプレイを、社会基盤を構築する1つのツールにまで普及させることを目指す。
合弁会社は台湾に登記され、日本における子会社は4月に発足する予定。関係当局の必要な承認および許可の取得後、合弁会社はすみやかにその運営を開始する予定。新会社の資本金は420百万台湾ドル(約15億円※)。合弁会社の主要株主となるE Ink社の子会社と、ソニーセミコンダクタソリューションズの合計出資比率は約70%。残りの株式については、新興企業に投資するベンチャーキャピタル企業が保有する見込み。合弁会社の取締役会は、E Ink社とソニーセミコンダクタソリューションズが任命した取締役により構成され、ソニーセミコンダクタソリューションズの代表取締役社長である清水照士が取締役を務め、E Ink社の社長でもあるJohnson Leeが会長を務める予定。
※ 1台湾ドル=3.61円にて換算
■E Ink® Holdingsについて
E Ink® Holdingsは、1992年に台湾の大手製紙印刷会社YFYの傘下において設立された。MITのメディア・ラボによる技術をもとに、E Inkはこの10年足らずの間に、電子ペーパーディスプレイ技術により電子リーダー市場を確立し、数十億ドル規模の新市場を開拓した。その企業理念は、先進的な技術の開発により、革命的な製品、ユーザー体験の提供、そして環境面への寄与を図ることを目指している。この理念をもとに、E Inkは電子ペーパーディスプレイの技術領域への継続投資を行い、数多くの市場やアプリケーションにおいてその技術の応用の幅を広げている。E Inkは、電子ペーパーディスプレイ製品により、世界的なリーダーであり、またそのFFS技術は、高性能な電化製品における標準規格となっている。E Inkは、台湾の台北取引所(Taipei Exchange:TPEx)やルクセンブルク取引所に上場され、世界最大手の電子リーダー向けのディスプレイ供給メーカー。
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【電子ペーパーディスプレイ】E Ink社とソニーセミコンダクタソリューションズ、事業運営合弁会社の設立で合意
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