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【バイオ農薬】住友商事、欧州メーカーへの出資参画

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 住友商事(株)は、農薬販売事業統括会社のSumi Agro Europe Ltd. (本社:英国ロンドン市、以下「SAE社」)を通じ、スペインのバイオ農薬(注1)メーカーであるFutureco Bioscience S.A. 本社:スペイン バルセロナ市、以下「Futureco社」)に出資参画した。
 バイオ農薬は、環境への負荷が極めて低く、欧州を中心に広く注目されている。登録許認可の取得費用が比較的安価であることなどを背景に、市場規模は欧米において年率10%以上のペースで拡大しており、5年後には世界で6,000億円規模になると予測されている。
 SAE社は、欧州において25年以上にわたり農薬販売事業を行っており、 現在、16カ国に販売網を築いている。成長戦略の1つに「バイオ農薬の拡販」を掲げ、SAEグループ全体のバイオ農薬取扱高を2020年度に年商約60億円まで拡大することを目指す。また、今回の出資を契機に、汎用性の高いFutureco社製品を商品ポートフォリオに取り込むことで、現在取り扱っている化学農薬の製品企画や開発の強化も相乗効果として期待している。
 Futureco社は、研究開発に強みを持つバイオ農薬メーカーであり、バルセロナ大学や国内外の研究機関との技術提携、政府補助金の活用を通じ、革新的な新薬を製造している。今後はSAE社が提携する圃場(注2)において効果試験などを実施し、製品開発を加速させるほか、SAE社や住友商事グループが持つ販売網を用いたグローバル展開に取り組む。
 住友商事は、1970年代に日系農薬メーカー商品の輸出を皮切りに、40年以上にわたり農薬事業に取り組み、農業の生産性向上・効率化に寄与してきた。現在は、バリューチェーンの川下分野における深化を戦略に掲げ、欧米を中心とした30カ国以上で輸入販売事業を展開しており、住友商事グループでの売上高1,500億円達成も視野に入っている。今後は、全世界(特にアジア地域)において販売網の拡大、強化に向けた取り組みを加速する。また、 バイオ農薬の取り扱いを増やすことで、多様化する農薬需要に応えるとともに、近年高まる食の安心・安全へのニーズと食料問題の解決に貢献できるものと考えている。
注1)農薬として利用される、 昆虫、 線虫、 菌類などを中心とした生物または抽出物。 害虫にのみ作用して益虫に作用しない選択性が特長。
注2)農作物を育てる場所。 田畑や農園など。


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