IFRA World Publishing Expo 2017(2017年10月10~12日、ドイツ、メッセ・ベルリン)において、コダックは新聞印刷への最先端の取り組みと、ニュースおよびマーケティングメッセージに伴う重要性を明確に示した。新聞印刷に携わる皆様が市場でさらに成功を収めるためのプリプレスおよび印刷ソリューションが、ホール22aのコダックブース(E.12)で紹介された。
新聞CTPにおける新製品/新機能
新製品のエントリーモデルのKODAK ACHIEVE NEWSプレートセッターは、KODAK TRENDSETTER NEWSプレートセッターや、完全自動のKODAK GENERATION NEWSプレートセッター(日本未発売)といったコダックの新聞市場向けサーマルCTPソリューションのポートフォリオを補完するもの。
ACHIEVE NEWSプレートセッターは、1時間当たり最大54版(タブロイド判サイズ)までの印刷用プレートを、きわめて高精度に露光する。新聞用途向けの新しいプレートセッターKODAK ACHIEVE NEWSは、2018年初期に出荷開始予定。
コダックの新しいマルチカセットユニット(MCU)は、KODAK TRENDSETTER NEWSおよびACHIEVE NEWSプレートセッターの自動化ソリューションとして初披露された。MCUはコンパクトな設置面積でエネルギー消費量が少なく、4つのカセットに最大960版のプレートを予めセットしておくことができる。自動化された合紙除去機能によって、自動プレートローディング/アンローディングの利便性が大幅に向上する。
TRENDSETTER NEWSプレートセッターのMCUオプションは現在既に出荷開始されており、ACHIEVE NEWSプレートセッターのMCUオプションは、2018年初頭に出荷開始予定。
新機能のKODAK Mobile CTP Control APPによって、新聞印刷会社様はANDROIDまたはiOSデバイスを使用して、リモートでACHIEVE NEWS、TRENDSETTER NEWSおよびGENERATION NEWSプレートセッターを監視できる。APPは、1つ以上のプレートセッターの生産および運用のステータスに関するリアルタイムな情報を提供し、オペレーターがCTPシステムに注意する必要がある時は、常に状況を報告する。そのため、APPによって最高レベルの製版効率が維持される。APPは2018年にリリース予定。Expo来場者には、コダックブースで新しいMobile CTP Control APPのデモ版が提供された。
効率的かつ高品質で経済的な新聞印刷用サーマルCTPプレート
コダックのブースでは同時に、新聞印刷向けプレートの広範なポートフォリオも紹介した。新聞印刷会社が品質を損なうことなく環境への負荷とコストを削減できるKODAK SONORA NEWSプロセスフリープレート(日本未発売)は、ますます魅力的な選択肢の1つとなる。SONORA NEWSプロセスフリープレートは、現像機と化学薬品を不要にし、新聞印刷におけるエネルギー、水、廃棄物および設置スペースの節減を促進する。 現像有りプレートが好まれる新聞の場合は、KODAK THERMALNEWS PTデジタルプレート(日本未発売)が最適。このプレートは、プレ洗浄とプレヒートの手順をなくすことで、新聞印刷における水とエネルギーを節減できる。
コダックは、KODAK LIBRA VPデジタルプレート(日本未発売)を、バイオレットCTPシステムのユーザーにとっての代替手段として提供する。IFRA World Publishing Expo 2015での正式な発売開始以降、LIBRA VPプレートは、世界中の多くの新聞印刷会社様で採用されている。2017年8月までの過去1年間で、LIBRA VPプレートの販売量は2016年に比べ233%増加している。LIBRA VPプレートは、簡素化されたプレート処理によって生産性を最大化し、新聞と商業印刷用途の両方で、必要な品質と印刷時の性能を実現する。新聞印刷会社は、従来の現像液や補充液を単一の一掃型フィニッシャーに置き換えることで、処理を簡素化し環境への負荷を軽減できる。この一掃型フィニッシャーでは、プレート洗浄手順をなくす簡易な化学処理設定を使用することで、さらに効率を高め、水を節減できる。
イーストマン・コダック社シニア バイスプレジデント兼プリント システムズ事業部プレジデントのブラッド・クラッチェン氏は次のように述べている。
「IFRA World Publishing Expoの来場者は、コダックが高性能、高品質で持続可能なCTPシステムの開発に投資し続けることで、新聞印刷分野への取り組みをどのように継続してきたかを、その目で確かめることができたと思います。当社は、高品質で効率性に優れた持続可能な生産を実現するための現在および将来の要件を新聞印刷業者が満たせるよう支援していることを、誇りに思っています」
完全なハイブリッド新聞印刷のための業界をリードするインクジェットテクノロジー
コダックは、IFRA World Publishing Expoにおいて、新聞印刷向けのハイブリッドインクジェットソリューションに関して、市場におけるリーダーとしての役割を明確に示した。Expoの来場者は、コダックのインクジェットテクノロジーが何を実現できるのかを、サンプルを見て確認することができた。コダックは、全世界のインクジェットプレスの設置台数の約50%を占めるマーケットリーダー。さらに、コダックは、世界中の新聞印刷会社に約100台のKODAK PROSPER SおよびKODAK VERSAMARKプリントヘッドも設置しており、それらは宝くじ、くじ、広告などの可変またはパーソナライズされたコンテンツ、最新のニュース、およびその他の革新的な用途の印刷で使用されている。
イーストマン・コダック社バイスプレジデント兼エンタープライズ インクジェット システムズ事業部プレジデントのランディ・ヴァンダクリフ氏は次のように述べている。
「コダックのデジタル印刷テクノロジーのポートフォリオは、新聞印刷に携わる皆様がデジタル化への途上のどの段階であるかにかかわらず、皆様のニーズを満たすものです。KODAK PROSPER 6000Pプレスは、生産性の高い高品質なデジタルによる新聞印刷およびその他の出版用途に対応できるよう設計されています。さらに、KODAK PROSPER Sシリーズインプリンティングシステムは、新聞輪転オフセット印刷機に多額の投資をした印刷会社様に、従来の機能を拡張するための魅力的なデジタル印刷アプリケーションを提供します。つまりコダックは、新聞印刷に携わる皆様にそれぞれのニーズに応じてデジタルビジネスを始めるための幅広い選択肢を提供しているのです」