デュポンと住友化学(株)は、主要な農作物を対象とした、種子処理技術の開発、登録、商業化に関して、グローバルに協力することに合意した。
デュポンと住友化学は、農作物の初期生育と収量の向上につながる新たな種子処理技術の開発と商業化を加速させるために、同協力を行うことにした。このグローバルな協力は、住友化学の持つ化学農薬および生物農薬の製品パイプラインと、ダウ・デュポンのアグリカルチャー事業部門の事業ユニットであるデュポン農業製品事業部の先端種子処理技術および製品開発力という両社の強みを活用するもの。
製品開発において、従来より早い段階で、デュポンの技術や製品開発力と住友化学の製品パイプラインを組み合わせ、さまざまな製品のコンビネーションによる相互補完的な特長を両社で評価する。この初期段階での協力によって、現在や将来の種子処理製品の強化が見込まれる。
住友化学の理事・国際アグロ事業部長の梅田公利氏は次のように述べている。
「住友化学は、農作物の種子の保護を促進し初期生育を最大化するために、化学農薬や生物農薬によって根圏環境を改善する技術の研究に大きな投資を行ってきました。デュポンとパートナーを組むことで彼らの先端種子処理技術にアクセスでき、われわれの種子の保護および生育促進の製品と組み合わせて評価することにより、世界の農業生産者のために、これまでの技術を補完する新しい種子処理技術を開発する機会が生み出されます」
デュポン・シードアプライドテクノロジーのディレクターであるミック・メスマン氏は次のように述べている。
「今回住友化学と協力できることを嬉しく思います。住友化学の製品ポートフォリオとパイプラインは、これまでのデュポンの種子処理製品の探索、開発および商業化への投資を補完するものです。住友化学が開発プロセスの初期段階でパートナーとなることで、われわれは顧客のために、より高機能な種子処理製品を生み出すことができるでしょう」
デュポンと、住友化学の子会社であるベーラントU.S.A.社は、今回の合意における協力を北米地域に焦点を当て実施する。同協力は、将来的に複数の農作物を対象としてグローバルに拡大していく予定。
「この合意は、農業関連企業の協力が、農業生産者の生産性向上につながる最新技術をもたらすことを示すものです。私たちは今後のデュポンとの協力を楽しみにしており、顧客のために、創造性とイノベーションの精神でこの協力を推進していきます」と梅田氏は述べている。
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【農業】デュポンと住友化学、種子処理技術でグローバルな協力に合意
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