共同印刷(株)(本社:東京都文京区、代表取締役社長:藤森康彰)は、香りや薬効を逃がさない機能性材料「ノンキャッチ®」を用いたチャックテープを、ハイパック(株)(本社:東京都港区、代表取締役社長:山口哲彦)と共同開発した。本品を使用し、従来は困難だった"袋の内面すべてに非吸着性を持たせること"を実現した「ノンキャッチ®チャック袋」を、6月27日から東京ビッグサイトで開催される「第31回 インターフェックス ジャパン」へ初出品し、販売を開始する。
ノンキャッチは、内容物の非吸着性・保香性・ガスバリア性などの機能性とヒートシール性とを併せ持つ高機能フィルム。非吸着性樹脂のEVOH※1と、ヒートシール性を持つポリオレフィン樹脂とをポリマーアロイ化※2することで2011年に製品化に成功、2017年に販売を開始した。
「ノンキャッチ チャック袋」は、ノンキャッチの販促過程で寄せられた顧客の要望に応えて開発した。現在、一般的に流通しているチャック付き包装袋には、主にポリエチレンが用いられている。しかし、ポリエチレンには内容物の香りや薬効成分を吸着する性質があるため、保管中に有効成分が低下することが課題となっていた。そこで、ノンキャッチを使用したチャックテープをハイパック(株)と共同開発し、ノンキャッチと複合させることで、全内面に非吸着性を持ち内容物の香りや薬効成分の低下を抑制できる包装袋・「ノンキャッチ チャック袋」を実現した。
同社は、本品を医薬品や食品、化粧品業界などへ拡販すると共に、ノンキャッチを含めた高機能フィルムのラインアップ拡充と販売拡大に引き続き注力し、生活・産業資材系事業の発展に努める。
※1 EVOH(ethylene vinylalcohol copolymer):エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂
※2 ポリマーアロイ化:2つ、または2つ以上の樹脂を混ぜて、各樹脂が有する性能よりも高い機能性を持たせること
【ノンキャッチ チャック袋の主な特長】
① 内容物の香りや薬効成分が包装袋内に吸着しない(非吸着性、保香性)
② チャックによる再封性能により、非吸着性、保香性を保持