佐川印刷(株)は、環境配慮型のリサイクルラッピングフィルム「RWFTM」の開発・製造に着手した。
同社は、従来雑誌、通販カタログ、チラシ等の印刷・製本から、その輸送段階で使用されるラッピングフィルムの製造、およびラッピング作業から発送までを一貫して担ってきたが、今般、
1.フィルム製膜工程
2.フィルム印刷工程
3.フィルムスリットエ程
4.ラッピングエ程
それぞれの段階で排出される廃フィルムをリサイクルすることにより、再度、ラッピングフィルムとして再利用するスキームを提供する。
ラッピングフィルムはポリエチレンが主体で、廃フィルムは各工程で1~数%程度発生するが、印刷インキが付着しているものは、現在、雑プラとしてリサイクル、または燃料としてサーマルリサイクルされ、その用途は限られていた。
佐川印刷は家庭紙業界大手のコアレックスグループとアライアンスを結び、家庭紙輸送用フィルムの回収・リサイクルのスキームも構築中で、そこから派生する廃フィルムも、リサイクルすることにしている。また、同業他社からの廃フィルム受け入れも検討している。
当初はポリエチレンからスタートするが、徐々にポリエチレンテレフタレートやポリプロピレンも混合できるように開発を進めていく。
リサイクル率を上げることにより、バージンナフサ由来の石油系資源の使用削減を図るとともに、廃プラ発生量も削減し、環境にやさしいリサイクルラッピングフィルム「RWFTM」の開発・製造を行う。同社は水性フレキソ印刷によるVOCレス包装フィルムを既に実用化しており、これにリサイクルを加えることにより、更なる環境配慮型企業を目指す。
リサイクルラッピングフィルム「RWFTM」は、2020年3月頃の販売開始を予定している。
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【資源循環】佐川印刷、環境配慮型リサイクルラッピングフィルムの開発・製造開始
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