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【次世代型蓄電池】古河電気工業と古川電池、メタル・ポリマーの素材力を活用しバイポーラ型蓄電池を量産

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 古河電気工業(株)古河電池(株)は、グローバルに拡大する再生可能エネルギーを無駄なく活用するキーデバイスとして、両社の技術力を融合させ、特に独自のメタル・ポリマーの素材力を活用することで、長年、実用化困難とされていた次世代型蓄電池「バイポーラ型蓄電池」を共同開発した。量産実用化の目処が立ち、2021年度中にサンプル出荷、2022年度より製品出荷開始を予定している。同製品の開発により、地球温暖化がもたらすとされる自然災害の多発、化石燃料の枯渇などの社会課題の解決に貢献していく。

2020 06 10 furukawa
 バイポーラ型蓄電池は、1枚の電極基板の表と裏にそれぞれ正極と負極を有するシンプルな構造が特徴。そのため、従来の鉛蓄電池と比較して材料削減が可能であり、また、体積当たりの容量の向上により重量エネルギー密度は従来の鉛蓄電池の約2倍となる。さらに、電極基板の積層化により設計自由度の高い電池構成が可能となりコスト競争力改善も期待できる。同製品の投入により、2030年には1.5兆円規模に迫るとされる電力貯蔵用蓄電池市場(長周期用途は約半分程度と想定)をはじめ、これまでにないアプリケーションやシーンとの組み合わせにより新たな価値を提供する。また、同製品は、ピークシフト目的の長周期対応で、0.2CA充放電特性は電力貯蔵用リチウムイオン電池に匹敵し、経済性も持ち合わせた電力貯蔵用蓄電池を求める電力会社様、特定目的会社様、EPC事業者様、機器メーカー様等のニーズに応える。
 同製品は、電力貯蔵用リチウムイオン蓄電池との比較において、消費電力量当たりの単価は50%以下となる。また、稼働時も空調レスで、エアコンによる温度管理コストの削減も可能で、トータルコストを1/2以下に抑えることが可能。さらに、発火や火災という安全性の点で大きな優位性と製品ライフを通じての高い信頼性を備えており、設置スペース性でも優れている。リサイクルのシステムが確立されている鉛蓄電池の利用拡大は、SDGsの達成に向けても有効であることから、古河電工グループでは、主力商品である「UltraBattery™」の技術を適用し、より高性能な製品開発を行っていく予定。
 現在、2021年度中にサンプル出荷、2022年度より製品出荷開始を予定して、技術革新に挑んでいる。その後は、古河電工グループの技術力を結集し、優れた蓄電池の開発に注力し、ゼロエミッション社会に向けた課題解決に取り組んでいく予定。

製品概要
概略寸法(参考値):縦300mm×横300mm×厚み250mm(予定)
容量:50Ah(25℃)
定格電圧:48V


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