沖電線(株)(社長:来住 晶介、本社:神奈川県川崎市)は、高屈曲ロボットケーブル「ORP ケーブル・シリーズ」の新たなラインアップとして、ねじり(捻回)に特化して耐久性の向上を図ったロボットケーブル「ORP-TW ケーブル※1」を開発し、10 月 1 日より販売を開始する。
2018年度の販売目標は1億円以上。
「ORP ケーブル・シリーズ」は、主にロボット・産業用機械の 可動部やその周辺での配線を目的に開発された可動耐久性に優れたケーブル。当社で独自開発した強靭な特殊エラストマー※2 を絶縁体に採用し、屈曲、摺動、捻回※3 などあらゆる可動モードに対応する耐久性を持ち、コストパフォーマンスに優れたケーブルとして 2009 年の販売開始以来、ロボット・産業用機械メーカーをはじめとする多くのユーザーから好評を得ている。 近年は、ロボットや可動機構を持つ産業用機械の多様化、小型化の追求によって回転機構の増加や狭小化 が進み、ケーブルの捻回時にストレスが加わるケースやその厳しさが増す傾向にある。それにともない、ケーブルの捻回に対する耐久性向上を求める声が高まっている。
今回販売を開始する「ORP-TW ケーブル」は、「ORP ケーブル・シリーズ」の中でもシリーズトップの 販売実績を誇る「ORP スリムケーブル」をベースに、捻回時の耐久性に特化して構造の最適化を図ったケーブル。捻回に対する耐久性は、当社従来品の「ORP スリムケーブル」と比較して、最大で約 20倍もの向上を実現す。また、捻回スパン(ねじりの間隔)が 100mm という狭い環境においても、 1000 万回を超える耐久性を実現した。さらに、屈曲や摺動の動きに対しても高い水準で耐久性能を 確保しているため、ロボットをはじめとする産業機械のハンドリング部やアーム部など、複数の回転機構 を有する複雑な屈曲部や摺動部での幅広い用途における利用が可能となった。
【品種】 導体サイズ:0.05mm2、0.1mm2、0.2mm2、0.3mm2、0.5mm2
対 数:3、4、5、6、8 対
*シールド有無を含め全 50 品種をラインアップ。(10 月 1 日以降、順次発売開始)
*導体異サイズの複合化やラインアップ外の対心数などのカスタマイズにも対応可能。
【仕様】
定 格 : 105°C、300V
難 燃 性 : VW-1
安全規格 : UL758 Style2517
【捻回性能】
【用語説明】
※1:ORP-TW ケーブル
ORP:Oki Robot Cable の略、TW:Twist(ねじる)を語源とする。
※2:特殊エラストマー
ゴム状の弾力性を持つ当社独自開発の合成樹脂材料。
※3:屈曲、摺動、捻回
① 屈曲(左図青色矢印):同一箇所での曲げの動き
② 摺動(左図緑色矢印):Uの字状にスライドする動き
③ 捻回(左図赤色矢印):同一箇所でのねじれの動き